yuppysの日記

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全世界300万部の感動作 『WONDER(ワンダー)』

 

市内の図書館で何気なく手に取った本は、平成29年度第62回青少年読書感想文全国コンクール小学校高学年の部の課題図書でした。

 

題名『WONDER(ワンダー)』

(作者:R・J・パラシオ、訳者:中井はるの)

 

 

 

本を手にしたきっかけ

 

表紙を見ると気になる言葉が、「オーガストはふつうの男の子。ただし、顔以外は。」「顔以外は」という言葉が強く印象に残ってしまい、病気?事故?生まれつきの障がいかな?いろいろな想像が頭をめぐりました。とにかく読んでみることに。

 

 

読んでみて率直に感じたこと

 

児童書だけあって読みやすく一気に読んでしまいました。読み終わると、主人公の喜びや達成感、勇気が伝わってくるようでした。児童書は表現が直接的なので、作者の伝えたい思いが素直に入ってきますね。

 

 

主人公の人物像と様子

 

主人公オーガストは10才の男の子。下顎顔面異骨症。その病気や手術によって、どのような顔になってしまったのか、叙述から抜き出してみると以下のように表現されています。

 

「ぼくと目が合うと、さっと目をふせた。」

「先生がぼくを見た。ーーー先生がはっとたじろいだ・・・。」

「・・・ぼくの顔を見て、思わずさけんだ。『わあっ!』」

「マジ・・・・・・ぼくがあんな顔だったら、自殺しちゃうよ。」

「ネズミ少年、奇形、怪物、ホラー映画に出てくる殺人鬼のフレディ・クルーガー、E.T.、トカゲ顔、突然変異。」

「ジュリアンが『ゾンビっ子』とあだ名をつけたんで、みんなもそう呼んでいる。」

「ほんとうにこわかった。ゾンビのマスクでも、かぶっているのかと思ったんだ。」

「・・・ほら、ゴラムじゃねえか!・・・いや、エイリアンだ!・・・ちがう。ちがう。オークだ!」

 

これらの表現から、表紙で述べられていた「ただし、顔以外は。」の意味が十分に伝わってきます。病気のことを検索してみると、なるほど文中で述べられている言葉が適切であることが分かりました。この外見のせいで、主人公オーガストはいろいろな人に差別されてしまうのでした。

 

 

物語の全体総括

 

主人公オーガストの家族は、オーガストの苦しみや辛さを理解しつつ、大きな愛情で包み込んでくれます。特に、両親の愛情の深さ・大きさが印象的でした。常にオーガストの心に寄り添いながら、励まし支え続ける強さがすばらしかったです。

一方で、姉は弟のせいで両親から十分な愛情を受けられなかったため、両親に対する複雑な思いを抱えていました。どうしても病気や障害の重い人を心配したり、気遣ったりしてしまいがちですが、病気であるなしに関係なく愛情は平等にかけなければなりませんね。

 

 

まとめ

 

一般的に、人は他と異なるものを排除しようとする傾向があります。顔が普通ではないというだけで差別されてきたオーガストもその一人です。現実的には難しいことなのかもしれませんが、周囲の人たちにどんな人間なのかを分かってもらうことで問題の解消につながるようです。オーガストは顔のせいで辛く苦しい思いをしながらも、勇気を出してがんばり続け、強く逞しく成長していきました。それを支えたのは家族であり、オーガストの良き理解者となった友達です。他者とコミュニケーションをとって、自分を分かってもらうことは大切なことですね。

児童文学作品ですが、大人が読んでも考えさせられる作品です。おすすめですよ。